越後上布 織り子
高村智美さん


体で布の張り具合を調整する「いざり機」が残るのは日本だけ

越後上布は、「いざり機(ばた)」といって、腰のところでテンションをかけながら織っていくんですが、このいざり機が残っているのは日本だけなんだそうです。ほかは手織りでも高機が主流です。でも、高機だと手で績んだ糸がすぐに切れてしまうので、越後上布はいざり機でないと織れないそうなんです。

いざり機の難しい点は、まっすぐ同じ調子で平に織っていくことです。テンションがうまくいかないと織段とか隙間ができてしまったりもするんです。

手績み(てうみ)の糸は本当に切れやすいんです。乾燥が大敵だから、扱いやすい冬に織るんです。講習中は、それでも乾燥するから加湿器をかけてやっています。

切れたら自分でつなぎ合わせるんですが、これも難しい点ですね。私、2年目は「絣(かすり)」をやっていたんです。絣は、糸を途中で何カ所も縛って、そこだけが染め残るようにした柄です。その絣の部分がきれてしまうと、うまくつなぎ合わせるのが難しくて、徐々に慣れてやっとできるようになったという感じですね・

そんな苦労をして最後まで織った時は、長い間かけたものがあるので嬉しいですね。

できる限り、目とか腰とか痛いところはでてくるんですけれど、体が動く限り続けたいと思います。
どうしても同じ姿勢で猫背になったり、細かい部分をのぞき込んだりするので肩が凝ったり目が痛くなったりして、なかなか体力のいる仕事です。でも、一度、技術を身につけると長くできるのが強みなので、体が動く限り続けたいと思います。

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Live from Minami-uonumaLMU編集部
東京から南魚沼市に移住したスタッフ3人で作っています。
東京時代は仕事ばかりで、昼も夜もわからぬ毎日を過ごしていましたが、南魚沼市に引っ越して生活が一変。
直売所で買った野菜で料理をし、温泉に通 い、休日は山に登ったり、スキーをしたり。
豊かな場所で暮らすだけで、心も生活も豊かになって、良い仕事ができるようになる……ような気がする今日この頃です
(移住12年めの素直な感想で す)。

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