田んぼ の 氷

夜に雪になるかも…なんて言われていた朝
さすがに雪は降らなかったものの
田んぼには びっしり氷がはっていました。

パパに誘われて、凍っている田んぼの上に。
氷をビシビシと突っつく それだけで
夢中になって 楽しそうなことったら。
子どもって本当になんでも「遊び」になるんだなーと
当たり前を手放し ニュートラルになる機会を
いろんな場面でくれます。

そのうち、パパが氷の端っこギリギリを
足でガンガンと蹴って崩していく…という
大人の遊びをはじめて
体重 と 力の加え方 の加減や
落ちそうになったら安全な場所まで下がるなどが未経験な為
ずぶずぶずぶ。。。

あぶない あぶない あぶなーーーい!!

ここは田んぼだから落ちたら泥だ、と言った推理力もまだなく
保育園に行く前にお着替えとかイヤだからね!と言った
大人の事情も関係ないので
ママの声が(ココロに)届くはずもなく。

わー落ちる落ちるーーー
ワーー
ワーーー

ワーーーーーー!!!と田んぼに落ちたのはパパでした。

名誉の為に声を大にして、波線を引いて言いたいですが
落ちそうになった息子を助けて、身代わりに
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
田んぼに落ちたのは、パパでした。

なのでパパが着替えに行っている間に
変わらず氷突っつき を楽しんでいる息子に
ぽ〜っと見学をしていたママが口を出します。

ほらほらほら 落ちる落ちる落ちるーー!!
あぶないからこっちでしてーー!!
あと5分だよーーー!!

(それだけでも 不満そう)

もう保育園に行く時間だから、おしまいだよーー!!
もう終わりだよーーー!!!

(やめずにガリガリ)


ほら行くよーーー!!
終わりだってば=====!!!

(ガリガリ…ガリガリ…)

※ × 10

ものっすごい不満そうな顔でわたしを睨んで
ため息混じりに 田んぼから あがって来ました。

人がやりたいことを途中でやめろと言われて
もうちょっと もうちょっと って思っても
もうだめ!終わり!!って言われて

それが映画を最後いいところで時間がなくて観られないとか
もう少しコタツで寝たいとか
もうちょっとお友達とおしゃべりしていたいとか
氷をガリガリしていたいとか
滑り台をもっと滑りたいのに帰るよ!とか
夢はあるのに それは無理だよと言われたり

いくつになるまで こんな風に
素直に気持ちを表現してくれるんだろう。
いくつになるまで 悔しくて
ママに抱きついて泣いてくれるんだろうって

そういうものをいつの間にか諦めて
顔には出さずに やり過ごす。
素直にやりたいと言える人を 羨ましくて疎ましく思う。

そんな大人に近づけてしまったかな。。。と
保育園に送り、繋いだ小さな手を離した時に
わたしの手の中に そんな問いが残ってしまった朝でした。

次に田んぼに出る時は、一緒に長靴履いて行くんだ。

ABOUT THE AUTHOR

南雲亜美
湯沢町生まれ。六日町高等学校卒業後、東京の服飾の学校に進学、卒業後はアパレルの仕事に。10年の東京生活を経て帰郷。2009年から六日町でNATURAL and ORGANICをコンセプトにしたカフェを営業。2012年に息子が生まれ、八海山のあしもと、大自然のなか家族と暮らしています。

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